診療圏調査
診療圏調査は、 「その場所(物件)で診療所(医院、クリニック)を開設できるか」 つまり、
①その場所(物件)で診療所経営(指定の科目が対象)が成り立つか否か?
②経営の発展が期待できるか否か? を判断する調査です。
この①②の判断をするため、
・「診療圏」
・「競合医療施設(略して「競合」)」
・「人口関係」
・「推定患者数」
・「聞き取り調査」
の項目を取り上げ、その内容の調査・分析を行います。
調査項目
開業計画の内容確認
下記の項目を確認し、調査に入ります。
①物件の所在地および概要 ②診療科目 ③診療形態 ④開業予定日
診療圏の設定
診療圏を設定する場合、1次診療圏、2次診療圏に分け、地理的状況、社会的状況、
そして競合施設の状況を踏まえて診療圏を設定します。
この場合、現地を実際に歩き回り、環境を五感で確かめます。
それをしなければ、正しい判断は不可能です。
競合医療施設の調査
①各種資料の調査
競合医療施設の調査は、「ドクターマップ」「医籍総覧」そして「ホームページ」などを元に、競合の住所、院長名を調べ、各種情報を調査します。
②実地調査
各競合に足を運び、それぞれ実地調査を行います。また、各種業者より各競合(診療所)の評判、外来患者数を聞き取り、また、周辺の住民より評判等の聞き取り調査も行います。
人口調査
住民基本台帳、国勢調査を使い、年齢別人口、夜間人口、昼間人口、人口推移などを調査いたします。
推定患者数算出
「推定患者数(推定外来数)」とは、厚生労働省が出している「受療率」(人口10万人における各傷病の受診率)をもとに、まず診療圏の年齢別人口を出し、次に年齢別受療率を掛けて出した数値を合計し、それに科目別受療率を掛けたものをいいます。
この数字を元に、実際の来院患者の数字を予想します。
ただ、これは推定の数字ですので、あくまで目安的なものです。
聞き取り調査
診療圏内の住民30人~50人に「通院している医療機関」、「その内容」そして「患者さんのニーズ」を具体的に聞き取ります。この調査により、その診療圏の詳細な各種の情報が得られます。
この聞き取り調査はで最終判断が可能になります。